薬局のボスに説得され、本日我が家でマージャン大会開催という運びになる。（ボスは何故かいつも相方の味方をする）

午前10時から夕方4時まで。
相方は喜び勇んで、自分のシフト時間をずらし、事務所でいつもより多めに仮眠を取り、マージャン大会に備えた。

一方、私は、その日は朝から仕事なので、昨日のうちに男共4人の昼ごはんを作ることとなる。


お手軽にカレーでもいいやね。
庶民的だけど、一晩寝かせた美味しいカレーなら喜んでくれるやね。


ネットで海上自衛隊掃海艇あいしまカレーレシピを見つけ、きわめて真面目に忠実に作る。
味見をすると、すごく美味しい。


相方にメールする。
海上自衛隊カレーだよ！めちゃ美味しいのつくったよ！


マージャンを自宅ですることで、嫌味を言われると警戒していた相方から
「ありがとう」と明るい返信が来た。

その返信メールには絵文字が使われていた。
珍しい・・・・。
よほど嬉しかったのだろう。


そして、本日午前10時相方が待ちに待ったマージャン大会が開催された。



夕方になり、マージャンもお開きになった頃、私は仕事で疲れた足を引きずり家路に着いた。（大げさか）


マージャン仲間3人はすでに帰り、
居間が珍しくちゃんと片付けてある。
台所も綺麗だ。
相方が、面倒な事が起こらないように保身のため片付けたのだった。
（もし、散らかっていたら・・・どういうことになるか・・・）


着替えをし、相方の顔をみる。


カレーの感想が聞きたかったのだ。
しかし、相方はテレビの野球を見ていた。


思い切ってこちらから「あのカレー、美味しかったでしょう？！」と聞いた。



生まれて初めてカレーを真剣に作り、
そして、出来上がったカレーは、一流レストラン顔負けの光り輝く特別なカレーだった。
男共全員、そう思うはずだと、これっぽっちも疑いもしなかった。
「やっぱり！海上自衛隊カレーは美味いよねぇ！」
「最高！」
「うんうん、どうやって作ったのかな。このカレーは」と絶賛するに決まっていた。


相方はテレビの野球の試合に気をとられながら言った。


「みんな、どこが海上自衛隊カレーなの？って不思議がってたよ。　美味しかったけど。」




とってつけたような誉め言葉。
相方は野球に夢中になり、不注意すぎた。



この家でマージャン大会開催はもう永久に無いであろう。


そして
これから数日間相方は辛い試練を乗り越えなければならない事になるだろう

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